今回のエントリーでは、GTDを実践して10年超となった今になって思う「GTDを実践することで得られるもの」について書いていきます。
(あればデメリットも書こうと思ったのですが、特に思いつきません。なにか気になることを思いついた時に、書き留められる状況にないとき、それが人より強めにストレスに感じるようになったくらいでしょうか)
まず前提として『ストレスフリーな生活』については、当たり前過ぎるので割愛します。
もちろん今でも人間関係や、将来に対する不安、先行き不透明な世界情勢などストレスやプレッシャーを感じる場面は多々あります。
ですが、少なくとも自分の半径3メートル以内では快適に過ごせるような環境を手に入れることができました。
今の私の人生は限りなくストレスフリーに近い状態です。
決断できるようになる
学生の頃の私は見かけは優等生だったものの、親や先生の言うことを逆らわず頷いているだけでした。
だって決断をしないってラクなんですよ。
考えなくていいし責任を取らなくていい。
たとえそれで損害を被っても被害者の立場でいられる。
被害者ってある意味一番の最強カードですから。
そのカードをちらつかせれば、責められないし、あわよくば同情も買えてしまう。
一度、ラクしてこのカードを切ることを覚えてしまうと、なかなか手放すことができません。
ですがGTDに出会い、やる・やらない・あとでやる……など、決断することの連続がどっと押し寄せてきて、いつの間にか仕事やプライベートなど、あらゆる場面において「自分で責任を持って決断する」ということができるようになっていました。
「自分の人生をコントロールしている」という状況が、何よりも楽しく、やっと自分の人生のメインキャストになれたような気がしています。
また、決断できるようになったことで「やるか、やらないか悩んでいるうちに期間が過ぎていた」ということもなくなりました。
仕切り直しが簡単になる
生理前に何かホルモンが悪さするのか、よく何もかもやる気がおきなくなります。
わかりやすく具合が悪くなったりなどPMSを疑うほどのレベルでもなく、なんとなーーーく何もしたくなくなるんです。
そうやって気分に流されるまま、GTDで決めた『次にやることリスト』もロクに確認せず、気分の赴くまま別のことをやったり、スマホ片手にTwitterのタイムラインを延々と眺め続けたり、無為な時間を過ごしてしまいます。
そんな時は、また例の波がきたなーと思った時点で何もしない時間を堪能し、生理がおわったのを見計らって、すかさず週次レビューをします。
低迷期に新たに発生したタスクや、頭の中の気になることをブレストし、各種タスクリストとのスケジュールを調整することで、一日やそこらで日常の生活に戻ることができます。
GTDは頭の中のもやもやをスッキリした状態にできることにばかり注目されがちですが、停滞してしまった状態からの仕切り直しのし易さも大きな強みだと思っています。
人へのポジティブな関わり方
ほとんどの仕事は人と関わることを強いられるものです。
そして関わる人間が多くなってくるほど、相性の合わない人と遭遇する確率も増えてしまうわけで。
高圧的な人や愚痴ばかりいう人と一緒に仕事をすると激しく消耗してしまいます。
たとえそうでなかったとしてもずっと気を遣い続けたり、相手の気持の忖度ばかりを求められるのも辛いです。
そういった人間関係による問題への対処の仕方ですが、これもGTDが解決してくれるのでしょうか。
人を自分の思い通りに動かすことはできません。
しかし「気になること」としてノートに書き連ねていくうち、「自分の対応が未熟だったのかも」と思い至るようになり、「あの人はこういう部分が得意だから、役割を交代してみよう」などと、「自分で変えられること」にフォーカスできるようになりました。
頭の中だけで考えていた時は、ただ相手のダメな部分にしか注目できませんでしたが、改めて「この問題の本質は?」と考えると改善案がいかようにも浮かび上がるものです。
おそらく、問題を頭の外に追い出すことで客観的な視点が得られるのでしょう。
また、何をやってもダメと思ったら自分のダメージが最小限になるよう立ち居振る舞いしています。
そういった出口戦略への早めの切替判断ができるのもGTDでの定期的なレビューのおかげです。
まとめ
あまり自己啓発的な言葉を並べると、逆に言葉の重みがなくなって説得力がなくなる気がするので控えていたのですが、GTDに関することを続けてアレコレ書いているうちにいろいろ気がついたことがあったので、これを機会に一気に大放出してみました。
GTDを実践するだけでは、自動的に年収が倍になったり、モテたり、寿命が伸びたりするわけではありませんが、少なくとも決断力・段取り力・客観性は身につくと思います。