スマートアドや、スマートリスト……と、タスク管理ツール『RememberTheMilk』(以下RTMと表記)には多彩で多様な機能が盛りだくさん。
今回は、そんな中でも、ひときわ使用用途がよくわからないリストのFeedについて、私なりの使い方を紹介します。
RSSフィードについて
ブログの更新通知などをプッシュ送信してくれるRSSフィード。
実は、RTMにはすべてのリストに、この機能が実装されています。
「通知? メールとかに送られてくる締め切りでしょ?」と思った方、驚く無かれ。
実はRTMのRSSフィードは締め切りを通知してくれるリマインダーとは、まったく別モノなんです。
配信される内容は、タスクのタイトルと属性など。
そして配信されるタイミングは、そのリストに『タスクが追加されたとき』。
今もって使い途が見いだせないと思った方に、私の使用例をご紹介します。
自動でやったことが保存されるライフログ
そう。ライフログです。
みんな好きでしょう? 好きなはずです。
RTMに用意されているリマインダーには、開始日時や締切日時はありますが、『追加したとき』『完了したとき』がありません。
タスクを完了すると、完了リストにタスクが追加されます。
この完了リストにもRSSフィードが用意されているわけです。
つまり「タスクを完了すると、RSSフィードが更新される」。
この『完了したタイミング』を通知してくれる仕組みを利用して、自動で「その日、やったこと」を振り返ることのできるライフログを作成しようというのが、本日の主題です。
どうやるかカンタンに述べますと、『完了リスト』をスマートリストで作成し、タスクを完了させる度にRSS配信されるコンテンツをiftttを介して、自動ツイート。
ツイエバを使用して、1日のツイートをまとめてひとつのノートとしてEvernoteへ保存。というようなことをやります。
直接、Evernoteへ保存してもいいのですが、RTMに登録するでもなくログに残しておきたい備忘録などもあわせてEvernoteに保存しておきたいので、手動ででも随時更新できるTwitterを間に挟んでいます。
用意するもの
- RTMの『完了』スマートリスト(任意)
- Twitterアカウント
- iftttアカウント
- ツイエバ、Evernoteアカウント
ifttt(イフト)とは
おおくの端末やサービスのイベントをトリガーとして、それぞれの端末やサービスに何かしらのアクションを起こさせることができるサービス。
たとえば、「Dropboxにファイルが追加されたら、自分宛てにメールする」とか。
「Instagramに写真を投稿したら、同じ内容をTwitterへ送信する」とか。
公式サイト
ツイエバとは
指定したTwitterアカウントのツイートの一日分を、ひとつのノートにまとめてEvernoteに保存できるサービス。
公式サイト
ツイエバ – TwitterのツイートやメンションをEvernoteとEmailへ
iftttは、Twitterアカウントとの連携をアクティブ状態にしておいてください。
また仕事の機密やプライベートがダダ漏れになってしまう危険性を回避するため、Twitterアカウントは別途、鍵付きのサブ垢を利用することを強くオススメします。
手順
- RTM設定で「プライベートアドレス」をオンにする
- 『やったこと』スマートリストの作成
- RSSフィードの取得
- iftttにて、RSSフィードからTwitterへ自動配信レシピの作成
- ツイエバを使用して、Evernoteに情報をストック
ちょっと手順多めですが、ひとつひとつやってることは単純です。
1. RTM設定で「プライベートアドレス」をオンにする
メニューの『アカウント設定』から『全般』を選び、『プライベートアドレス』をオンにしてください。
これをオンにすることで外部サービスとの連携が可能になりますが、アドレスさえ知っていれば誰でも情報が閲覧できる状態になります。
発行されたアドレスは無闇に公表しないようお気をつけ下さい。
2. 『やったこと』スマートリストの作成
単純にすべてのタスクをRSS配信させるならスマートリストは必要ありません。
『すべてのタスク』の完了タブをクリックし、RSSフィードを取得してください。
ただ私の場合は雑誌の発売日などのリマインダーなど、厳密に『やったこと』として分類したくない情報もRTMで管理しています。
これらを検索によってフィルタリングしたものを配信させるため、ひと手間加えます。
検索構文: completed:today AND (list:task OR list:inbox)
『completed:today』の部分は、『status:completed』でも、『completedWithin:”1 weeks of today”』でも構いません。
3. RSSフィードの取得
続いて、検索結果をスマートリストに登録し、RSSフィードのアドレスを取得します。
くどいようですが、このアドレスは無闇に公表しないようお気をつけ下さい。
4. iftttにて、RSSフィードからTwitterへ自動配信レシピの作成
それではiftttにログインし、Twitterアカウントとの連携をアクティブにしたらレシピの作成です。
- トリガーで『Feed』を選び、『New feed item』をクリック
- 『Feed URL』に取得したRSSフィードアドレスを入力します
- アクションで『Twitter』を選び、『Post a tweet』をクリック
- 『Tweet text』欄に『やったこと:{{EntryTitle}}』と入力
- レシピタイトルを付けたら、『Create Recipe』のボタンをクリック
以上で、レシピの完成です。
たとえば「見積書を作成する」というタスクをRTMで完了させると、指定したTwitterアカウントで「やったこと:見積書を作成する」とツイートされます。
上記、タスクを完了すると……
……というように自動でツイートされます。
5. ツイエバを使用して、Evernoteに情報をストック
何日か後に、「月曜日って何やってたっけ」となったとき、ツイートを辿るより、まとまった情報として一望したい。
そんな時のためにEvernoteにも情報をストックさせます。
ツイエバの管理画面にて、受取方法やノートが作成されるノートブック、タグなどを指定します。
そうやって作成されたライフログノートが以下のとおり。
厳密に「いつからいつまでこのタスクにとりかかった」という記録が欲しい人には向いてませんが、「ざっくり、サクッと把握できるだけでいい。手帳書いてる時とかに、ちょっと思い出したいだけ」という人には、これくらいの情報で十分なのではないでしょうか。
そのほかの使い方として
思いつく限りでは、チーム内でタスクを送受信しているなら、「進捗把握のためにも、部下に送ったタスクが完了されたら通知がほしい」とかいう場合に使えそうです。
または、何か「ある程度の時間を掛けて勉強する系のタスク」があった時に、そのタスクだけのリストを作成。
タスクを完了させたら、EvernoteかGoogleドライブのスプレッドシートの既存ノートに「やったこと」を追記していくiftttレシピを作って、それを見返すことでモチベーションの維持に繋げる。とか、いかがでしょうか。
まとめ
RTMがiftttに対応されるのを待っていたんですが、いっこうにその気配はなく。
むしろどんどん存在感がなくなっていったので、苦肉の策でFeedを利用して、このようなログを取る方法を思いつきました。
最初にFeedを知った時は、「これは、どう使うのが正解なの?」と困惑しましたが、今では私にとって欠かせない機能のひとつです。