月経カップが取れなくなって産婦人科のお世話になりました。

生理が辛いです。しかも肌が弱くナプキンをした状態で長時間いると、とたんにお股がカブれます。
こまめにトイレに行ってナプキンを変え、お股をパンツの外の空気に触れさせてやらないとムレて痒くて仕方がありません。

そんなある日、『月経カップ』という商品を知りました。

『月経カップ』とは

釣鐘状のシリコンカップで折りたたんでタンポンのように膣内に挿入。カップが経血を受け止めてくれるというもの。
カップは石鹸で洗って繰り返し使えるし、漏れなければナプキンも使わなくてOK。
12時間変えなくていいとか最高じゃないか! と、調べれば調べるほど良さそうな商品でした。

気になるところと言えば、たまに漏れることがあるらしい。
Amazonのレビューを見ても失敗報告はそれくらい。

またネットの記事は少しアフィリエイト臭のする記事も多くて警戒もしてはいたのですが、以下のような記事もあって商品自体は画期的なものなのだと思っていました。

「月経カップ」が東アフリカで生きる女性たちの人生を変える

購入して使った結果は、このエントリーのタイトルそのまんまなのですが、衝撃の出来事だったので「これは書かなければ」と使命感を持ってパソコンに向かっています。

まずは装着。大きさにおののく

月経カップの存在を知ってから一年ほどの様子見期間を経て、ついに先日購入しました。そして一昨日の夜に生理到来。
引き出しの奥で出番待ちしていた『月経カップ』が、日の目を見る時が来たのです。

私が購入したのは某社製品のもの。先端にツノがついているのが特徴です。
2サイズ展開で、経産婦用の大きめサイズと未経産婦用の小さめサイズがありました。

私は高校生の娘がいるくらいガッツリ経産婦のうえに、Amazonのレビューで低評価なものに「カップの容量が足りない。12時間どころか、2~3時間ほどで溢れる」などという文言があったため、会社の椅子を汚すのを畏れて大きめサイズを購入。

パッケージは英語でしたが、中には日本語の説明書もありました。
装着方法や洗い方、「万が一、とれなくなった場合は産婦人科へ相談してください」という文言など。

ぼんやりと「取れない場合もあるのか。でも『万が一』って書いてあるし、まあ、大丈夫でしょ!」とタカをくくり、あとで山ほどの後悔をすることになりました。

何はともあれ、まずは装着です。
説明には折りたたんで丸め、挿入してから、膣の中で元の形状に戻っているか確認してください。と書かれていました。

その説明のとおりに折りたたんではみたものの、とにかく太い。さすがは経産婦用。
タンポンの多い日用サイズの1.5倍くらい太い。

以前、多い日用を使って痛かったので、そこからレギュラーサイズをずっと使い続けていたため、ここで少し気持ちが怯みます。 しかし、カップのお値段約5,000円が私の背中を押しました。あとムレたお股にさよならしたい気持ちが強すぎた。

頑張って入れた……ら、入った!
やった!と喜んだのもつかの間、取り出し用のツノが腟口に当って痛い。激痛ではないものの、かなりの不快感です。

でもタンポンを入れたときだって、やはり違和感があったもの。慣れれば大丈夫だろうと気にしないようにして寝入りました。

そして翌日、起きて爽快。昨夜の違和感などどこ吹く風。痛くない♪
しかも念のためにパンツに付けてたナプキンもサラッサラ。
漏れてない! いいじゃないか!!

地獄の始まり

さて、気持ちいい目覚めを経験し、一晩で経血がどれくらい溜まったのかを確かめたくてカップを取り出してみることに。

トイレへ行き、タンポンを取り出すときと同じ要領で、やや前傾の中腰(スクワット中のようなガニ股ポーズ)になってツノを探す。

タンポンなら本体部分から10センチほどの長さの紐が垂れていて、それを指に巻き付け引っ張るとスルッと出てくる。

同じくカップも角を引っ張ればでてくるものだと思ってた。─────ら、

──────まさかのツノがないっ!

収納されている。飲み込んだ。私の膣がカップを奥深くまで飲み込んでしまった! どうりで朝起きた時に異物感を感じなかったわけだ。

マジか、ヤバいヤバいヤバい…と、焦る。

一息ついてから、意を決して指で中を弄る。

少し奥の方にいた。人差し指と親指でつまんでやりたいが、ツノの位置が遠くてどうにも届かない。 膣壁に押し付けて引っ張ろうとするも、私の膣がガッツリとホールドして放さない。

なんだ、この膣力。
お前、37年間も私の体の一部として生きてきておいて、ずっとそんな才能を隠し持っていたのか。

もう一度息を吐く。ダメだ緊張するな。リラックス、リラックス。

態勢をととのえ、頑張って人差し指と親指でツノを掴み引っ張る。なんとかツノの先っぽを掴んだものの、私の意に反して膣がより一層カップを深く飲み込もうとする。

神秘! 女体の神秘!
私の膣ってばドーベルマン並! 獲物を掴んで放さない!!

以前、テレビに出てた婦人科の先生が「女性は自分の局部のことを知らなさすぎる」って言ってたけれど、本当にごめんなさい。
でも保健の先生だって妊娠出産のしくみや性病の恐ろしさは教えてくれたけれど、膣のホールド力については完全ノータッチだったよ!

テレビとかで異物を中に入れて取れなくなった話は聞いたことあったけれど、それはただ指の届かないところまで入ってしまってせいだと思ってた。

まさか自分の膣が、スプリングマンの得意技である『デビル・トムボーイ』をキメてくるなんて、誰が想像できるよ!!!

そうやって何度か頑張っているうちに、膣が潤滑剤を分泌させてくる。
レイプされてても女性は濡れる。濡れてるからといって感じているわけではないっていう話をこの身をもって体験した。

そうだGoogle先生に聞いてみよう

涙目になりながら、一旦、手を洗いスマホを取り出す。
「月経カップ 取れない」で検索。取れなくなったときの方法を調べる。

上位表示されていたサイトに「取れないかと不安かもしれませんが、大丈夫です。最初は手こずるかもしれませんが慣れれば簡単に取り出せます」みたいな文言に「何が大丈夫だ、お前のユルユルマ○コと一緒にするな! 手こずるどころか人生屈指の超難関だわ!」と脳内で悪態つきながら、他のサイトを調べる。

見つけた。取れなくなったときの対処法!

なになに?人差し指を入れ、中でカップを折り込んで空気を入れて真空状態を破り、少し下に下ろしてから人差し指、親指、中指の3本指を使って取り出せ?
え?ちょっと待って?ん?ん?ん?ん──────?

まずカップの形状を崩したら中に溜めてた経血が溢れ出て、手や股や下着や便器や床が大変なことになるんじゃないの?

そこを犠牲にしたとしても、膣の中でカップを折りたためって難しくないか? 「まずはサクランボの茎を舌を使ってちょうちょ結びにしてください」みたいな言い方なんなの?

あと3本指を中に入れろって、サラッと言ってるけれど、今、私、2本ですでに辛いんですけど!

いやいやいやいや「やだっ///……下腹部がウズウズしてきちゃった///」みたいな場面じゃないんだよ?
今日は二十日締めやって、帰りは特売のスーパーでお茶買って帰ろうとかやってる中での3本指なの?

そうなの?みんな日常の中で、気軽に自分の膣に3本指突っ込めるの?

これもダメだ!と別の方法を探す。ティースプーンを使って掻き出してください。って無理無理ー!!
(もっと丁寧な解説だったけれど、乱暴に要約するとこんな感じ)

もうトイレにこもって20分以上経過してる。うんこだと思われるのはしょうがないとしても、早くこの問題を解決したい。

その後、5分くらい別の方法を探したり悩んだり迷ったりした挙句、結局2つ目の方法を試すことにした。
つまり人差し指をズブズブっと中に入れ、カップを変形させ引っ張り出す。

大きく深呼吸し、サイトの解説通り態勢を変え、便座に片足を乗せる──────いざ、ほらあな!

指は入った、あとはカップを膣壁に押し付け変形させて─────って、逃げてくー!
押したら逃げてくよ!より深みを目指してカップが私の膣内へ探検にいっちゃうよ!

ええい、やっぱりこの方法は駄目だ!
イキんだら少しは位置が下る、そこでツノを人差し指と親指で引っ張るゾ!

イキんだ拍子に高まる膣力。私の膣がカップをホールド。負けるな私の右手!
今、北海道の片田舎で悲しく滑稽な綱引きが人知れず繰り広げられている!!!

格闘して数分後。
負けた。利き手が膣に負けた。完敗だった。ツノが千切れるんじゃないかと思うほど引っ張ったけれど、全然、ピクリともしなかった。

多分、真空状態をくずせないのが敗因なんだけれど、いかんせん私の膣の奥への収納力がありすぎる。 小さいサイズだったらなんとかなったかもしれないものの、私が買ったのは大きいサイズ。指がカップの端へ届く気配がまったくしない。

精も根も尽き果て、一度、身なりを整え、手を洗って席に着く。
体は熱く火照り、膝はガクガクだった。

周囲の生活音を聞き流しながら、ゲンドウポーズで対応策を考える。

彼氏に手伝ってもらうか? いや、しかし、うちの小顔のゴリラは顔はゴリラだけれどドラミングのできないタイプのゴリラだ。
性根が優しすぎるため、ムードもへったくれもなくカラッカラに乾いた膣に指を差し入れ、中を掻き回すなんて芸当できやしない。っていうか、そんなことやられた日にゃ、私は彼氏を許さない(理不尽)

プロに依頼しよう

やはり、最後の手段しかない。そうプロ(産婦人科)にお願いするのだ。
カップの説明書きにも『万が一、取れない場合は産婦人科へ相談してください』って書いてたし。

もう少しアレやコレや試したいところだけれど、昨夜からカップを装着しているし、今日は生理2日目だ。
ボヤボヤしているとカップから経血が溢れ出す。私に残された時間はそう多くはない。

ここは決断のとき!と、Googleに婦人科を教えてもらい、受診予約の電話をする。
ご用件は?と、問われて一瞬、言葉に詰まる。嘘をついても仕方がないので正直に話した。

ある女流作家のエッセイ本で、生理中に我慢できずSEXしタンポンを奥まで押しやり産婦人科の世話になったという話を読んだことがある。
節分のときには鼻の穴に豆を詰め込んでとれなくなって耳鼻科に行く人は想像するよりも多いって安住さんのラジオでも言っていたし。

きっと医者にとって、体内から異物を取り出すことなんて日常茶飯事のはず!
自分を鼓舞しながら電話予約完了。

無事に婦人科外来にたどり着いて問診票を記入。
住所、氏名、生年月日、連絡先と順調に記入していき、受診内容欄で「妊娠チェック・PMS、生理不順・不妊治療・子宮がん検診」など婦人科系の内容が並ぶ中、「その他」にチェックマークをつける。横の詳細欄に『異物混入』を書く。
冷静に考えたら『混入』は日本語として間違いだったな………と、思うけれど、今もって正しい表現がわからない。

ほどなくして先生に個室へ呼ばれ、詳しい問診。かなり詳しく聞かれた。

どんな商品なのかとか、どこで知ったか、どうやって手に入れたか、どういう目的だったか…など。
シリコンカップの存在を知らなかったらしく、今後のために。という感じだったと思う。

取り出したらおしまいだけれど、こういう異物が体内に入って一番怖いのが雑菌による感染など。
悪化すると内膜炎?など起こして大変なことになるそうで、2、3日してお腹が痛くなるようだったら連絡くださいと言われた。

問診が終わり、隣の診察室へ。診察台に乗って下半身をさらけ出す。

「あー、なるほどねー。こういうことか。この出っ張り部分が見つからなくて困ってたんでしょ」みたいに言われるものの、「いえ、先生。そこまでは探り当てたんですが、自分の膣力に利き手が勝てなくて…」とは言い出せず、「はいー」みたいな力ない返事をカーテン越しに発する。

「いや、それ使えないわ。手で引っ張り出すしかないね」と何やら持ち出した看護婦さんへの言葉。何かプロが使う器具が必要だったら、まだ恥を忍んでここまで来た甲斐があって自分の中で溜飲が下げられたものを、先生が原始的に手で引っ張り出す。

勝手に膣が先生に反抗しないよう「鎮まれ、私の膣…」と、うろ覚えの般若心経を脳内で唱えながら、息を吐いて力を抜く。

先生の技術力なのか、診察台に寝そべって股を開いていた態勢のお陰か、びっくりするぐらい簡単に取れた。

──────終わった、私の短く長い戦いが今、終わった。安堵感に身を包まれながら、ウキウキとパンツを履く。

「取り出したカップはどうしますか?」と聞かれたものの、もう二度と挿入する気にはとてもなれず、家に持ち帰っても捨てるだけだったので、病院で処分してもらうことにした。

書こう。ブログに

……と、ここまでが昨日の午前中の出来事です。

最初に月経カップの存在を知ってから、それでもすぐに飛びつかないよう気をつけ、一年くらいの時を待って、満を持しての購入だったものの。
収集した情報がネットのみだったのはまずかったな、と反省しています。

ただ本当に問題のある商品だったら炎上騒ぎやニュースにもなるだろうところを、他に困っている人をそうそう見かけない(Amazonの商品レビューや、ブログ記事、先述のハフポストへのコメント欄など)ことを考えると、今回は私の膣事情が特殊(膣の奥行きがあり過ぎるとか?)だったゆえに起こった事件なのかもしれません。

昨日の一件が落ち着いたあと、「誰かに話したい。でもこれは引かれるタイプのどぎつい下ネタだ」と躊躇しつつも、ブログに書けば集合知としてネットに蓄積されるからいいのかな。と思いました。

私と同じような経験をした人もいるかもしれませんが、どう取り繕っても下ネタにしかならないため、誰も表立って話せないのだと思います。月経カップの購入で迷っている方に「こんなことも起こりうる」と知ってもらえたら幸い。笑ってくださって結構。もし労ってくれる気持ちがあるならシェアしてやってください。