前回のエントリーでさらっと『GTDジャーナル』について書きましたが、きちんと本格始動する前に、それがどんなもので、どう運用していくかを整理しておこうと思います。
あくまでも自分なりに解釈してのアレンジであり、本家『コントロールジャーナル』とは似ても似つかなくなっていますが、ご了承ください。
『GTDジャーナル』とは
まずは『GTDジャーナル』の元ネタとなっている『コントロールジャーナル』について簡単に説明します。
海外のお片付けサイト『フライレディネット』で提唱された「ジブンちの家事マニュアル」。
日々のルーチン作業の詳細や定期的なやることリスト。買い物リストにパントリーリストなど、その家の主婦(夫)が病気で倒れたとしても、配偶者や子供がそれを見て家事を引き継げるようになる虎の巻。
連絡先リストやカレンダー、お気に入りの言葉とか、あると便利なグッズも一緒に収納。
詳しく知りたいという方は本家『フライレディネット』が英語なうえにボリューム盛りだくさんのため、日本語で解説されたブログ記事『アメリカのお片づけ指南サイト、フライレディに関する記事のまとめ』の中の『主婦の家事手帳(コントロールジャーナル)の作り方。情報の一元化で家事を効率化』をご覧ください。
分かりやすいまとめなのに、私はまだ全容がつかめていません。
そんなあやふやな情報のまま、「なんかTwitter界隈で盛り上がってるし、私もいっちょ噛みしたい」とGTDに的を絞って『GTDジャーナル』を作ってみることにしました。
まず「GTDって何?」という方は、以下のエントリーをご一読ください。
さて、この『GTDジャーナル』。欲望の赴くまま使うあてのない手帳を買ってしまい、その穴埋めするための消極的な発想で始めてみましたが、これがなかなか効果的です。
以下は、試運転として12月にやってみた結果をもとに、『私なりのGTDジャーナル』としてのまとめたものです。
長くなりましたので『マスターノート編』と『ログノート編』に分けてお送りします。
参照用としてのデータベースノート
どこかの自己啓発本に書かれていましたが、ものごとには『ストック情報』と『フロー情報』があります。
簡単に言うと、貯めておいて後から参照するために使う情報と、ただその場で使ってすぐに手放してしまう情報。
GTDに関しても備忘録リストなどの『ストック情報』のほか、どんなタスクをいつどのように片付けていったかという『フロー情報』に分けられそうです。
もっとも、そのタスクログですら「もっと効率的な仕事をするために、後から見直しする用に残しておくべき派」が存在するのですが、私の場合はそれ以前に「やるべきことをやる」ことができていないため、再利用するつもりは今のところありません。
そんな理由もあり私のGTDジャーナルは『マスターノート』と『ログノート』の分冊制を採用しました。
もともと何年か前から「手帳でライフログ」に挑戦していたこともあったのですが、性分なのかなんなのか「今欲しい情報」の中に関係のない情報を見つけるとモヤッとストレスを感じてしまう人間でした。
参照用の情報には参照用の情報しかほしくないんです。
また分冊であるが故に、「参照用ノートを開いて眺めながらログノートを書き込みできる」というメリットも。
一冊のノートだと、参照ページを確認しては、またログ取り欄に戻って…とページ変遷がせわしなくなりそうなので、そういった意味でも有効なように思います。
そんなマスターノートの中身は以下の通り。
日々の指針となる憲章群
ミッションステートメント
いわゆる座右の銘的な。企業理念の個人版であるミッションステートメントを考えました。
人生のテーマ
- 生涯現役
- 誠実に、潔く、柔軟に
行動規範
- こまめに動く。動くことを苦にしない
- ひとりの時間を大切にし、毎日を丁寧に暮らす
- マナーに裏打ちされた所作を身につける
- 良い姿勢を心掛ける
- 効率化を重視し、無駄を省く
- 小さな問題を放置しない
思考規範
- 無闇に人と争わない、人と比べない
- 不機嫌を表に出さない
- 不当な扱いを受けたら、冷静に気持ちを伝える
- 人を操ろうとしない
- いつでも好奇心と向学心を持ち続ける
- 仕事から学ぶ。ひとから学ぶ
上記をプリントして手帳に綴じています。
この他にも『買い物憲章』とか『資産運用指針』『おしゃれっぽ憲章』『手帳で遊ぶためのマイ・ルール』など、テーマ別の行動規範的リストも。
今までEvernoteの中で保存していたのですが、どうしても書きっぱなしで放置してしまうため、手帳に書いて開くたびに目に入るようにしておいたほうがより自分の魂に深く刻まれていきそうな気がします。
使っている手帳はおなじみコロモガエダイアリー(A5版)。
ルーズリーフのような使い方ができますので、白紙のリフィルに直接印刷すれば、どこのページにも差し込むことができます。
また『マスターノート』としてはカレンダーを持て余していますので、もしマネしてやってみようという方がいましたら無理に手帳にしなくても、普通のノートで代用できそうです。
チェックリスト
再現性のある一連のやることリストは、可能な限りチェックリストに落とし込みます。
特にGTDでは『週次レビュー』という、定期的に発生するプロセスがあるので「あれもこれも見直ししたい」と焦るより、チェックリストをつくって上から順に片付けていくほうが効率的です。
その中でも、私は「これは毎週チェックする」「これはひと月間隔でいい」「これは年に一度見直しする」などと、それぞれ『週次レビュー』『2週次レビュー』『月次レビュー』『3ヶ月次レビュー』『年次レビュー』と分けてチェック項目を細分化しています。
すべて書きだすと、膨大な量になるので、ここでは『週次レビュー』の内容だけ公開。
週次レビューチェックリスト
- 作業前作業
- トイレへ行く。飲み物を用意する
- BGMをセット
- 部屋をざっと見回して片付けをする
- タスクダイアリー、脱線ノートを用意する
- タイマーをセット(40分1セット、休憩10~20分ほど)
- 未処理情報をInboxに集める
- 机の上や床、本棚、枕元にある書類
- 鞄、財布の中身
- RTM、ENのInbox、SN
- RTMの延期3回以上のタスクを見直し
- タスクの見極め、整理
- レシートやクレジット明細から家計簿入力
- 小銭を貯金にいれる
- 手帳の記述漏れを埋める
- 各種情報をリマインダー・タスク化
- 保留書類を仮置き場所へ保管
※ RTM=RememberTheMilk(タスクアプリ)、EN=Evernote、SN=Simplenote(ノートアプリ)
私のタスクへの取り組み方だと本格的なレビューは2週間に一度くらいがちょうど良さそうなので、週次レビューでは情報を集めることくらいしかしていません。
2週次レビューのときに集めた情報を適切な受け皿に移し替え、それぞれのプロジェクトやタスクの見直しをします。
月次レビューではその月のまとめ。
3ヶ月次レビューでは中期視点のビジョンの見直し。崩れた計画の見直しおよび立て直し。
年次レビューでゼロベースから来年以降の見通しを立て、GTDのシステム面もチェックします。
そのほか、使えると思ったチェックリストとともにプリントアウト。
タスク管理アプリも使用しているので、あくまでも参照用として必要そうなもののみピックアップしています。
2017年
手帳ですので一年おきに使用するノートが変わります。
一年を俯瞰して眺めてみたいような情報は以下のリストに集約。
- 欲しいものリスト / 買ったもの評価
- 観た映画
- 読んだ本
- Amazon買い物メモ
- 資産運用取引履歴
- クレジットカード自動引落一覧
コロモガエダイアリーですのでページの差し替えが自由自在。
一年使った後のこれらのリストは過去のデータを蓄積するための別冊へと逐次貯めていきます。
年ごとの変遷を眺めてみると楽しそうです。
ぼんやりとしたやりたいことリスト
まだプロジェクトして具体化できないような、ぼんやりとしたやりたいことリストです。
実現できるかどうかも考えません。
「そろそろあの資格試験に取り組みたい」とか、「ブログの更新数を増やしたい」とか「痩せたい」とか、3ヶ月おきにブレストしたものをリストとして書き起こしておきます。
年初に宣言しても、数ヶ月も経てばどうでもよくなっている『新年の目標』などもあり、2016年からは3ヶ月更新制にしてみました。
これをひと月おきに見直しして、「今やる・あとでやる・そのうちやる」など判定して、「今やる」と決めたものに関してプロジェクト化して取り組んでいきます。
ウィッシュリスト / ごほうびリスト
これは実行中または実行後に楽しい気分になりそうな、キラキラ系のやりたいことを集めたものです。
いわゆる「駅前にできた新しいカフェで限定スイーツを食べたい♥」的な。
『週末野心』にインスパイアされた人生を彩るためのキラッキラしたToDoリスト。
プロジェクト化、タスク化するのが難しいものもあり、食いしん坊な私がつくるリストなので食べ物系も多く、無尽蔵にここのリストを実行していくと女子力と反比例して大幅に体重がアップしていきそうなものの集まり。
何か実行するのが億劫なタスクに直面したとき、ここのリストを自分へのご褒美として『鼻先のニンジン』に使おうと思います。
まとめ
以上が、今現在の私の『GTDジャーナル』マスターノートの中身です。
まだ試運転中ですので、「これは必要なかった」とか「あれも追加したい」とか変動していきそうです。
まだ実行段階ではありませんが、少し前にTwitter界隈でちらほらと見かけた『スキルコレクション』なども、「毎日を丁寧に暮らすためにやりたいことリスト」として自分なりのリストを作って、GTDジャーナル上でアレンジして使っていきたいです。